「ACRONYM」が見せる究極のウェアについて迫ります!
アウトドアからタウンユースまでと幅広く活躍し、ライフスタイルの変化からも浸透し始めている高機能素材。時代と共に新たな素材や生地が続々と誕生しており、このような機能性の高い服を「テックウェア」と称します。
そんなテックウェア界を20年以上リードし続けているブランドを皆様はご存知でしょうか?その名も「ACRONYM」。手に入れたいが手に入れられないという声も多く、SNSがないためブランドから発信される情報はオフィシャルサイトのみと限られています。
それではなぜACRONYMは入手困難なのか?今回の記事では、ACRONYMのバックボーンについて解説するとともに、確固たる地位を確立したACRONYMならではの魅力を素材と機能について迫ります!
ACRONYMとはどんなブランド?
出典 eyecmag.com
ACRONYMは、高度な技術とユニークなデザインセンスを併せ持つ、現代のファッションブランドとして認知されています。ACRONYMアイテムは多機能で、快適性とスタイル、そして最新のテクノロジーを一つに結びつけているのが特徴です。
そんなブランドを作り上げたエロルソン・ヒューはテックウェア界の中では知らない人はいないほど、影響力のある人物です。ここでは、創設者であるヒュー氏を中心にACRONYMというブランドについて見ていきましょう。
ACRONYMのブランド概要
ACRONYMは、革新的なデザインと機能性で知られる国際的な衣料品ブランドです。エロルソン・ヒューとヨハン・アブラーによって、1995年に会社が設立され、2002年にレーベルであるACRONYMがスタートしました。ドイツのベルリンを拠点に活動しています。テクノロジーとファッションを組み合わせて機能性の高いアイテムを生み出しています。
テックウエア界の最重要人物
出典 hypebeast.com/jp
カナダ出身で、テックウェア界の巨匠とも称されるエロルソン・ヒューは、ファッション業界に多大な影響を及ぼしています。特にACRONYMと複数の高級ブランドとのコラボレーションによって、世界中のファッション愛好者に知られています。
エロルソン・ヒューは2008年から2021年の間にSTONE ISLAND SHADOW PROJECTにおいて、洗練されたデザインと高度なテクノロジーを採用したコレクションを展開していました。STONE ISLANDは、もともと高品質の素材と実用性に重点を置くブランドとして知られており、ヒュー氏のビジョンが加わることでさらなる深みと複雑さが加わりました。
さらに、ヒュー氏は2014年から2018年にかけてNIKE LAB ACGとのコラボレーションでも大きな成功を収めています。都市生活に適応する機能性とスタイルを持ったウェアを開発。ACGラインは、NIKEの中でも特にテクニカルなアパレルを提供するためのもので、ヒュー氏の手によってさらに名声を高めました。
ヒュー氏の才能はARC’TERYX VEILANCEでも活かされています。2009年以降、ARC’TERYX VEILANCEと協力し、パフォーマンスと美学を高次元で統合した革新的なウェアを作り上げています。ARC’TERYX VEILANCEは、ヒュー氏の精密なデザイン感覚が際立つコレクションで知られています。
そして、ヒュー氏の才能とノウハウは、ゴアテックス社からも注目されています。ゴアテックス社はテック素材の分野で世界最高峰とされており、エロルソン・ヒューがアドバイザーを務めています。これにより、最新のゴアテックス素材をACRONYMで世界で最初に使用する機会を得ており、ブランドの先進性がさらに強化されています。
ヒュー氏は、自身がデザインしたコレクションの画像に頻繁に登場しています。これは、ヒュー氏が作品に深く関わり、自身のクリエーションに完全に責任を持っていることを示しています。
ACRONYMのコンセプト
ACRONYMのコンセプトは「複雑なものをコンパクトに」というものです。このコンセプトがACRONYMのアイテムに洗練されたデザインと高度な機能性をもたらしています。
創立者のエロルソン・ヒューは、ミリタリー、アウトドア、ストリート、スポーツといった異なるテイストを巧みに組み合わせ、一つの作品の中でこれらを一体化させる手法を採用しています。これにより、他に類を見ない独特の作品が生み出され、ACRONYMはその名を世界に知らしめることとなりました。
ミリタリー要素は、ACRONYMのコレクションに耐久性と実用性をもたらしています。戦場での使用を目的としたものと同じように、服は厳しい環境にも耐えうる素材と構造を持っています。また、ミリタリーテイストの色彩とパターンが、スタイリッシュで力強い雰囲気をもたらしています。
一方で、アウトドア要素は、自然の中での活動に適した機能性を強調しています。これらの要素は、天候に適応し、快適さを保ちながらも、自然と一体になることができるように設計されています。防水性や透湿性などの技術が、ACRONYMのアウターウェアに取り入れられています。
ストリートカルチャーの影響も見逃せません。これは、主にデザインやスタイリングに現れ、現代の都市生活に適応したダイナミックで斬新な外観を作り出しています。ACRONYMの製品は、都市の鼓動を感じながら、日常の生活に活力をもたらす要素を備えています。
スポーツからの影響は、動きやすさとパフォーマンスを最適化する要素としてACRONYMのコレクションに組み込まれています。軽量で伸縮性のある素材、通気性の良い構造など、アクティブなライフスタイルをサポートする特徴が目立ちます。
これらの異なる要素が融合することで、ACRONYMはまさに「複雑なものをコンパクトに」したコンセプトを体現しています。そして、これは単に外見上のスタイルだけでなく、究極の機能性とパフォーマンスを追求する哲学にも表れています。
物作りへの追求
出典 sabukaru.online
ACRONYMのものづくりへの姿勢は、非常にこだわりと独自性に溢れています。1シーズンのコレクションで発表される作品は最大でも15を超えることはありません。一見すると少ないと感じるかもしれませんが、アイテム数を制限することで、高品質の製品を生み出すために不可欠であることが理解できます。
実際、ACRONYMの製品は細部にわたる徹底した検討がされています。例えば、1つのアイテムに3年をかけることもあると言われています。これは、デザインの概念から詳細な仕上げまで、すべてが完璧であることを確認するための時間です。
ここ数年は、春夏コレクションの発表を見送り、1年に1回秋冬シーズンのタイミングで新作をリリースしています。これは、ブランドが品質に重点を置き、急激なトレンドの変化に流されることなく、時代を超越したデザインと機能性を提供したいという意図が反映されていると言えます。
また、ACRONYMは革新的な生産を行っています。以前はチェコで生産を行っていましたが、現在は香港で行っています。この移転は、最先端の技術や素材を活用し、グローバルな視点で製品を開発するための一環です。香港は国際的なビジネスハブであり、新しい技術や素材に簡単にアクセスできるため、ブランドにとって理想的な生産拠点となっています。
さらに、ACRONYMは縫製における縫いピッチの細かさを非常に重視しています。これは、製品の強度や耐久性に大きく影響するためです。縫い目の間隔が狭く、均一であればあるほど、製品は長持ちし、使用時のパフォーマンスも向上します。これが、ブランドの製品が長期間にわたって愛され、高い評価を得ている理由の一部でもあります。
ACRONYMならではのテクニカルな素材
ACRONYMは、洋服の素材選びにおいても非常に独特なアプローチを持っています。その中でも特に目立つのが、どんな動きにも対応するパターンとどんな天候にも対応する素材の使用です。
GORE-TEXを使用したアイテムが非常に多いのもACRONYMの特徴です。GORE-TEXは、防水性と透湿性を兼ね備えた高性能な素材で、厳しい天候条件下でも優れたパフォーマンスを発揮します。これにより、雨や雪などの悪天候でも、ACRONYMの服を着用している人は快適に過ごすことができます。
ただし、ACRONYMはGORE-TEXだけでなく、他のテクニカルな素材も積極的に採用しています。これらの素材は、耐久性や軽量性、柔軟性など、さまざまな特性を持っており、ブランドが独自の視点で選んでいます。これらのテクニカルな素材を使用することで、ACRONYMのアイテムはさらなる機能性と快適さを提供します。
代表的な素材を以下にまとめました。
素材 | 特長 |
---|---|
GORE-TEX®︎ PacLite Plus | 耐摩耗性に優れた表生地と張り合わせられ耐久性に優れている |
GORE-TEX®︎ Pro Shell | 透湿性、完全防水、防風性、耐久性を備えた機能 |
GORE-TEX® WINDSTOPPER™ | 防風性・耐水性に優れ、高い透湿性によって高い防護性を誇る |
プリマロフトブラックライズ (化繊中綿) |
厳しい環境下でも保温性と機能維持力を向上させる |
3XDRY | スイスのSchoeller社のテクニカルファブリック。 通気性、撥水性、耐久性、ストレッチ性と速乾性に優れているので、ストレスなく快適な履き心地 |
ACRONYMを代表する特殊機能
ACRONYMには、素材以外にも代表的な機能がいくつか存在します。ACRONYMオリジナルの機能は、他では感じることができない便利さを感じるでしょう。ここでは、特殊機能をいくつか紹介します。アイテム選びの参考にしてみてくださいね。
Gravity Pocket グラビティポケット
「Gravity Pocket」はACRONYMの代表的な素材の1つと言えます。Gravity Pocketは、非常にユニークかつ実用的な機能を備えたポケットで、特に袖口部分に搭載されています。
袖口にあるポケットは、ジップで開閉することができ、小物を収納するのに適しています。ポケットはただの収納スペースではなく、非常に独特な機能を持っている点です。袖口の裏側にはスナップ式のフラップが付いており、このフラップを開くことで、ポケットの外側から入れたものが内側から簡単に取り出すことができるという仕組みになっています。
さらに、Gravity Pocketは袖のポケットに入れたものがストンと下に落ちてくる仕様になっています。これは、取り出す動作をスムーズに行えるように工夫されており、手間をかけずにすばやくアイテムを取り出せるようになっています。
Forcelock フォースロック
「Forcelock」は、ACRONYMの核心的な機能の一部として注目されています。Forcelockは、襟元に取り付けられたネオジウム磁石入りの取り外し可能なテープタブで、強力なネオジウム磁石が使用されています。イヤフォンなどの小物を簡単にくっつけることができます。
たとえば、音楽を聴きながら歩いている時に、急に何か話す必要が生じた場合、イヤフォンを耳から外してForcelockにくっつけておけば、すぐに使える状態で保持することができます。
また、Forcelockは、取り外しが可能です。必要な時だけ取り付けることができるので、コーディネートやシチュエーションに合わせて活用することができます。
ESCAPE ZIP エスケープジップ
「ESCAPE ZIP」はフロントジップに関する斬新な機能で、迅速に着脱することができます。
ESCAPE ZIPは通常のジッパーと同じように、フロントジップを上げます。しかし、通常の位置で止まるのではなく、さらにもう一段階カチッと上げると、ジップ全体が開いて一瞬で上着を脱ぐことができます。消防士の上着などで使われるディティールで、非常時の迅速な対応や、日常生活での利便性を格段に向上させています。
この機能が生み出す利点は数多く、緊急時に素早く行動を起こす必要がある場合や、天候の変化に柔軟に対応する必要がある場合に特に重宝します。また、ファッションとしても、このような独自の機能がスタイリッシュな要素として取り入れられており、ルックスも印象的です。
ACRONYMのESCAPE ZIPは、ブランドの哲学である機能性とデザインの融合を体現しています。
Jacket Sling ジャケットスリング
「Jacket Sling」はジャケットの内側に取り付けられた着脱式のストラップで、ジャケットを着用しない時に、ショルダーバッグのようにコンパクトに背負うことができる機能です。
ジャケットの内側にしっかりと固定されたこのストラップは、使用しない時には邪魔にならず、必要な時には簡単に取り出して使用することができます。外出先で急に気温が上がったり、室内に入るときなど、ジャケットを脱ぎたくなるシーンは多いですが、Jacket Slingを使用することで、ジャケットを持ち歩く手間を減らし、自由に動くことができます。
さらに、このストラップの留め具には「スピードロック」という機能が搭載されています。ストラップを引っ張るだけで、瞬時に締めたり緩めたりすることができる機能です。これにより、Jacket Slingを使用する際に、ストラップの長さを迅速かつ簡単に調整できます。
Interops Zipper インターロプス ジッパー
「Interops Zipper」は、ショルダーバッグを背負ったままジャケットを着用する際に、バッグを雨などの悪天候から守りながら、同時に容易にアクセスできるように設計されています。
ジャケットの両裾にあるジップを開けると、驚くべきことに、アウターの内側に背負っていたバッグを外側に持ってくることができます。これにより、雨や風などの悪天候でも、バッグの中身に迅速にアクセスすることができ、中身を守ることができます。
特に重要な書類や電子機器など、雨に濡れては困るアイテムを持ち歩いている場合に便利です。
Modular System モデュラーシステム
「Modular System」は、柔軟性とカスタマイズ性の高い機能です。モジュラーシステムは、襟裏に配置された特別なジップを使用して、ACRONYMの他のハードシェルアイテムとドッキングを可能にします。
これにより、ユーザーは自分のニーズや好みに応じて、アイテムを組み合わせることができます。例えば、気温が低い日には、ハードシェルジャケットを内側に装着し、その上に別のジャケットを重ね着できます。スタイリッシュな見た目をキープしつつ、高い保温性を保つことができます。
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。モードスケープでは、ACRONYMのアイテムのお買取りを強化しております。ACRONYMは、ファブリックや機能の高さによってもともと注目されていたブランドですが、2021年にsacaiとコラボしてからさらに注目度が上がっています。
ブランドの価格帯についてはジャケットで25~30万円くらいと高値なアイテムが多いため、中古での購入もおすすめです。また、流通数が少なく、流行りに関係のないデザインのため値崩れしにくいのも特徴です。不要の際は買取に出すと高値で買い取ってもらえる可能性が高いでしょう。
ACRONYMのアイテムを売りに出すか迷っている場合には、ぜひモードスケープにご相談下さい。クリーニングやお直しが必要なものでも可能な限り良いお値段をおつけできるように吟味しながらお買取りしております。汚れやダメージがあるものでも、リペアを施して販売することも可能です。とりあえず値段だけ聞いて検討したいという場合は、LINE査定などで査定額を見積もることも可能です。お気軽にご相談ください。
ACRONYMのお買い取り案内ページはこちら
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ACRONYMの買取について
この記事を書いた人
MODESCAPE
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