メゾン ミハラヤスヒロ：ストリートとハイファッションが交差する革新的ブランド
メゾンミハラヤスヒロは1997年に創立された日本のファッションブランドです。ストリートウェアとハイファッションを融合した、独自のクリエイティブなビジョンを打ち出しており、前衛的なデザインや実験的なアプローチで国際的に高い評価を得ています。
この記事ではメゾンミハラヤスヒロのブランド概要・デザインの特徴と共に、ブランドの代表アイテムを解説していきます。
メゾンミハラヤスヒロとは
ストリートファッションとハイエンドスタイルを巧みに融合させたメゾンミハラヤスヒロ。唯一無二の世界観を築いており、さまざまな芸術家や著名人たちからも注目されているブランドです。その特徴的なデザイン哲学「解体と再構築」により、伝統的なファッションの枠を超えた革新的なアイテムを展開しています。
ここではメゾンミハラヤスヒロがどのようなブランドなのかを見ていきましょう。
メゾンミハラヤスヒロのブランド概要
メゾンミハラヤスヒロは、デザイナー三原康裕が1997年に設立したブランドです。当初はシューズブランド「archi doom(アーキドゥーム)」としてスタートし、瞬く間に人気を集めました。特に彼のシューズは、日常的な使いやすさと独特のアート性を兼ね備えており、ストリートファッションの要素とハイエンドの要素が絶妙に融合したスタイルが特徴です。このスタイルは国内外で高く評価され、ブランドは国際的に広がっていきました。
1997年にはブランド名を「メゾンミハラヤスヒロ(Maison Mihara Yasuhiro)」に変更し、ラインアップも多様化しました。シューズ以外にも、メンズ・レディースウェアやアクセサリーなど幅広いアイテムが展開されています。2021年春夏シーズンからは、天然由来の素材を積極的に採用し、トレーサビリティを向上させることに力を入れています。この取り組みの一環として、「ジェネラルスケール（General Scale）」というラインを展開しています。さらに、素材やシルエット、そして着心地に徹底的にこだわったカプセルコレクション「インストルメンタル（in・stru(men-tal).）」も同時にリリースされました。
【現在展開中のライン】
| ライン名 | 概要 |
|---|---|
| Maison MIHARA YASUHIRO（メゾンミハラヤスヒロ） | ファッションブランド |
| General Scale（ジェネラルスケール） | サステナブルなスニーカーライン |
| in・stru(men-tal）（インストルメンタル） | ストレスフリーなメンズライン |
| My Foot Products（マイフットプロダクツ） | コンセプトショップ |
| Myne（マイン） | ストリートウェアライン |
ブランドの特徴は、実用性を持ちながらも、遊び心とアバンギャルドな要素が強く反映されたデザインです。芸術作品のような独創性を持ちながら、日常生活に溶け込むように設計され、多くのファッショニスタから愛されています。
デザイナー三原康裕
出典 miharayasuhiro.jp
メゾンミハラヤスヒロの創設者である三原康裕は、大学在学中に独学でシューズ作りをスタートしました。彼の母親が油絵を描いていたことから、幼少期から美術と触れ合う環境にあった三原氏。有名画家の画集を見ることが好きだったとインタビューで語ったほど、美術が身近にありました。絵を描くことやプラモデルの改造などで、モノづくりを始め、多摩美術大学デザイン学科テキスタイル学部へ進学します。そして、2年生の頃にシューズデザインを学び始めたことが、彼のキャリアの出発点となります。
三原氏のデザインに対するこだわりは、日常的な実用性とアート的な創造性の融合にあります。特に「Sublime Meets Ridiculous（崇高なことと馬鹿げたことが同時に起きる）」という哲学は、彼のクリエイティブなビジョンを象徴しています。この哲学は、ファッションの中に存在する矛盾をあえて取り込み、崇高さ・ユーモア・大胆さを同時に表現することで、新たな美を創造するという考え方です。
彼は自身の役割を「自身のクリエイションを通して人間と芸術を調和させること」だと語っています。彼のデザインは、日常の中に溶け込みながらも、見る人を驚かせるような意外性があり、それが最大の魅力となっています。三原康裕のデザインは、単に美しさを追求するだけでなく、着る人が感じる喜びや驚き、そして新しい体験を提供することに強くこだわっているのです。
メゾンミハラヤスヒロのデザインの特徴
メゾンミハラヤスヒロは、「解体と再構築」を軸に、アシンメトリーやユニークなディテールを大胆に取り入れ、他にはない独創性と斬新さでファッション界に強い影響を与えています。
どんなシチュエーションにもマッチするデザインはどのように生まれているのでしょうか。ここでは、メゾンミハラヤスヒロのデザインの特徴をチェックしていきます。
アシンメトリーデザインや独自のディテール
メゾンミハラヤスヒロのデザインは、アシンメトリーや独自のディテールが特徴的。これらは三原氏のデザイン哲学「完璧さの中にある不完全さ」に深く根ざしています。完全に整った美しさよりも、あえて不均衡や不完全な要素があったほうが、豊かな表現を追及できると考えています。
この「完璧さの中にある不完全さ」の美学は、アイテム全体に浸透しています。ボタンの配置や裁縫のステッチ、意図的に崩されたラインなど、普通であれば均整が取れている部分に変化を加え、不完全さの中にある美を引き出しています。また、こうしたデザインが、ストリートファッションとハイエンドを融合させており、日常的なシーンで気軽に着こなせる一方で、特別なイベントやフォーマルな場にもマッチします。
唯一無二のシューズ
メゾンミハラヤスヒロのシューズは、「解体と再構築」というコンセプトを基に、伝統的なシューズの形状を分解し、再び新しい形へと再構築するアプローチをとっています。ソールやアッパーのディテールは大胆に改変され、厚底のブーツや不規則なシルエットを特徴としています。これにより、履き心地だけでなく、視覚的なインパクトも強調されています。
もともとシューズブランドとしてスタートしたこともあり、三原氏はシューズに対する強いこだわりを持っています。三原氏はシューズをただのファッションアイテムとしてではなく、アート作品のように扱っており、その一足一足に個性と物語を込めています。この「解体と再構築」の手法は、シューズのデザインに常に新たな価値を生み出し、ブランドの独自性を強調しています。特に2000年に展開されたPumaとのコラボレーションは、世界的にな注目を集め、メゾンミハラヤスヒロのシューズが世界的に人気を博すきっかけとなりました。
メゾンミハラヤスヒロの代表アイテム紹介
メゾンミハラヤスヒロの「解体と再構築」のコンセプトを取り入れたシューズやアパレルは、ファッション界でも高い評価を得ています。すでに紹介したデザインの特徴をふまえて、実際のアイテムを解説していきます。ぜひチェックしてくださいね。
オリジナルソールスニーカー
「オリジナルソールスニーカー」は、ブランドのデザイン哲学「解体と再構築」を象徴するアイテムの一つです。既存のスニーカーの常識を覆すユニークなソールデザインや厚底でありながら軽量な独特のフォルム。ソール部分は、実際に手で練り上げて作ったオリジナルの型が使われています。シューレース部分も太めなのも特徴です。ソールのデザインに合わせて、アッパーもこなれ感満載。足入れ口などの処理を断ち切りにすることで統一感を上げているのもポイントです。
炙り出しシリーズ
「炙り出しシリーズ」は、革の内側にパーツを埋め込み表面を一部「炙り出す」ことで、パーツ部分を浮かび上がらせるというユニークな手法が特徴です。この手法は、三原康裕のデザイン哲学「完璧さの中にある不完全さ」を体現しており、意図的な不完全さを通じて、アイテムに独自の深みを与えています。
炙り出しの加工によって生まれる不規則な模様は、まさに解体と再構築のアプローチを表現しており、他にはない一品です。それぞれのアイテムが一つとして同じ仕上がりにならないため、自分だけの特別な一着を手に入れる感覚を楽しめます。また、このシリーズは、素材の選定にもこだわっており、レザーや布地に施された炙り出しの技術が、経年変化とともに独自の風合いを増していく点も魅力です。
Light Wide Jeans
ブランドならではの斬新なデザインと快適な履き心地を融合させたバギーパンツ「Light Wide Jeans」。このジーンズは7.3ozの軽量デニム素材を採用しており、薄手の生地によって柔らかく軽やかな履き心地が実現されています。太めのワイドシルエットは、動きやすさとリラックス感を両立。フルレングスの丈感がストリート感を引き立て、様々なシーンでのスタイリングに対応できる点もポイントです。
ウエスト部分はゴム仕様となっており、ストレスフリーな着用感が得られる点も魅力。ユーズド加工や経年変化によってヴィンテージ感を楽しむことができ、後ろポケットには大胆にデザインされたレザーパッチがアクセントとなっています。
Sun Faded Like Knit Sweater
「Sun Faded Like Knit Sweater」は、日焼けによる色褪せたような風合いを再現しています。まるで長年愛用されてきたかのようなヴィンテージ感を持ち、ブランド独自の「解体と再構築」のデザイン哲学が巧みに反映されています。フェード加工が施された生地は、時間の経過とともに生まれる自然な色味を再現しており、他のブランドにはない個性的な仕上がりです。
リラックス感のあるシルエットで、日常のカジュアルなコーディネートに取り入れやすい一方、洗練されたスタイリングにもマッチ。ユーズド感を持ちながらも、計算されたデザインバランスにより、シンプルながらも存在感を放つ仕上がりです。
また、袖口や裾のディテールにもブランド特有の遊び心が見られ、微妙なアシンメトリーやダメージ加工が加えられている点も魅力的です。日常のスタイルに少しのエッジを加えたい方におすすめです。
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。
メゾン ミハラヤスヒロのクリエイティビティは、伝統的なファッションの枠にとらわれず、常に新しい視点から服やスニーカーを再解釈し続けています。不完全さの美学、実験的なアプローチ、サステナビリティへの取り組みを通じて、これからもファッション界に大きな影響を与え続けることでしょう。
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メゾンミハラヤスヒロの買取について
この記事を書いた人
MODESCAPE
ブランド服専門の買取店モードスケープです。トレンドから過去の名作まで、ワクワクするブランドアイテムを販売・買取しています。ファッションに関する様々な記事・コラムを配信しています。