映画『マルジェラが語る“マルタン・マルジェラ”』を見る前に改めてマルジェラについて解説
ファッションが好きな方なら知っておくべきブランドであるマルタン・マルジェラ。ブランドの名前にもなっているデザイナーのマルタン・マルジェラは今まで表舞台に姿を表さないことで有名でした。9月17日公開の『マルジェラが語る”マルタン・マルジェラ”』ではその姿だけではなく、ヒットアイテムの誕生秘話や自身の歴史を赤裸々に告白しています。彼の頭の中を覗くことができるような映画となっているので、ファッションだけではなく仕事術や哲学も学ぶことができます。映画を見る前に、マルタン・マルジェラの魅力を確認していきましょう。
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目次
デザイナー マルタン・マルジェラとは
マルタン・マルジェラはミステリアスな人物で、彼のデザインは前衛的という言葉で語られることが多くあります。デザイナーのラフ・シモンズも彼に影響を受けた一人だそうです。彼自身と彼のデザインについて、詳しみていきましょう。
前衛的という言葉がぴったりなデザイナー
マルタン・マルジェラは、「衣服の再構築」を根幹にデザインをしています。ハイブランドは煌びやかなものが多く、衣服は体のラインに沿ったものでした。その定義を覆したのがマルタン・マルジェラです。体のラインに合わせなくても美しく着こなせるよう洋服のパターンにこだわって制作しました。破壊的な要素を取り入れたのも特徴です。現代ではスタンダートなアイテムになっているクラッシュデニムやミリタリーファッションなどは、マルタン・マルジェラが取り入れたものです。ハイブランドとカジュアルなファッションを融合させたのは彼の功績といえるでしょう。
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謎に包まれたマルタン・マルジェラという人物
マルタン・マルジェラは1988年にメゾン・マルタン・マルジェラを設立。1997に撮影された写真を最後に表舞台には顔を出していません。また、2008年のコレクション以来、ブランドとの関りはなくなっています。誰も発想しなかったデザインを発表し、表舞台に顔を出さないミステリアスな人物です。『マルジェラが語る”マルタン・マルジェラ”』では、顔はださないものの、腕との動きや声を確認することができます。
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ブランドヒストリー
ここからはブランドの歴史について確認していきましょう。
学生時代から伝説的なマルタン・マルジェラ
マルタン・マルジェラはベルギーで誕生。1977年にアントワープ王立芸術学院に入学し、デザインを学びました。ドリス・ヴァン・ノッテンなどの同じ学校出身の6人のデザイナーと共に「アントワープの6人」と呼ばれています。彼らは1980～1990年代のファッショントレンドを作ったともいわれています。
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ブランド設立と有名ブランドのデザイナーを兼任
マルタン・マルジェラはジャン＝ポール・ゴルチエに感銘を受け、アトリエに入ります。その後自身のブランド設立し、パリコレクションでデビューを果たします。当時ゆったりとしたシルエットが主流でしたが、タイトなシルエットの洋服を発表しました。1990年以降のタイトなファッションの流行は彼が作り上げたといえます。1997年にはエルメスの女性向けコレクションのデザイナーも担うなど、ファッション業界で高く評価されています。
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現在のデザイナーはジョン・ガリアーノ
2008年のブランド20周年がマルタン・マルジェラがブランドに関わった最後の機会だったといわれています。2009年にはブランドをメゾンチームに引き継ぎ、2014年にはジョン・ガリアーノがクリエイティブディレクターに就任。ブランドはパリに2店舗目を構えるなど、販売網の拡大にも成功しています。
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マルタン・マルジェラの魅力
ファッション界に衝撃を与え続けてきたマルタン・マルジェラ。奇抜なアイテムが多いかと思いきや、スタンダードなアイテムも数多くデザインしています。衣服の再構築をテーマとして、体のラインを選ばないアイテムはシンプルなものもが多く、どんな洋服ともマッチさせることができます。流行を追うこともないため、長く身に付けることができるのも嬉しいポイント。
マルタン・マルジェラのコレクションライン
マルタン・マルジェラの洋服や小物には、0～23までの数字が書かれた白い布が縫い付けられています。カレンダータグと呼ばれており、書かれた数字からコレクションラインを読み取ることができます。
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- 0 – 手仕事により、フォルムをつくり直した女性のための服
- 0 10 – 手仕事により、フォルムをつくり直した男性のための服
- 1 – 女性のためのコレクション（ラベルは無地で白）
- 4 – 女性のためのワードローブ
- 3 – フレグランスのコレクション
- 8 – アイウェアのコレクション
- 10 – 男性のためのコレクション
- 14 – 男性のためのワードローブ
- 11 – 女性と男性のためのアクセサリーコレクション
- 12 – ファインジュエリーのコレクション
- 13 – オブジェ、または出版物
- 22 – 女性と男性のための靴のコレクション
- MM6 – ♀のための服
マルタン・マルジェラは洋服の概念を覆す
マルタン・マルジェラは、「反モード」を掲げて洋服づくりをしています。高級志向だったファッション業界であえて貧困者風のアイテムを発表しました。ほつれさせたり、色褪せさせたりするダメージ加工を施し、関係者を震撼させました。さらに、レコードやスキーグローブなどの一風変わった素材を使った洋服も制作しています。主流から逸脱したテーマを掲げ、予想できないような素材を使って洋服を作り続けるマルタン・マルジェラ。その姿勢は洋服の概念を覆すような衝撃を現代でも与えて続けています。
出典 uplink.co.jpマルタン・マルジェラの人気アイテム
びっくりするような洋服を発表し続けているマルタン・マルジェラですが、取り入れやすい洋服も多くあります。どんな体型でも美しく見える服を作っているので、流行に左右されず、着回しもしやすいのが特徴です。人気アイテムを解説していきます。
タビブーツ
マルタン・マルジェラの中で最も有名なアイテムといっても過言ではありません。日本の足袋から発想を得て作り上げたブーツです。親指とそれ以外の指が分かれており、爽快感を得られます。履き心地が良く、デザイン性も高いため、さまざまなファッションに合わせられるのがポイント。
八の字ライダース
スタンダードなライダースに、八の字に見えるようなジッパーがついたアイテム。余分なものを削ぎ落としたシンプルなデザインです。毎年リリースされており、素材や色、細部が異なっているので現在では手に入らないようなデザインのものもあります。気に入ったデザインの八の字ライダースがある場合には、中古市場を確認するのがおすすめ。
5AC
マルタン・マルジェラがブランドから去った後、ジョン・ガリアーノが発表したバッグです。シンプルな見た目のバッグですが、実は2way。トップハンドルバッグとフラップトップバッグとして使うことができます。底面の5つの鋲がそれぞれ違うデザインだったり、キーをモチーフがついているなど現代的な要素を取り入れた洗練されたアイテムです。
まとめ
ミステリアスなデザイナーマルタン・マルジェラとそのブランドについて紹介しました。洋服の概念を崩すようなアイテムを発表しながらも、使いやすさも追及し続けている姿勢は、しっかりとした根幹があるからこそだといえるでしょう。ブランドとデザイナーについてもっと知りたい方はぜひ『マルジェラが語る”マルタン・マルジェラ”』を見ることをおすすめします。マルタン・マルジェラの洗練されたアイテムは、コーディネートをまとめ、印象的に見せてくれます。マルタン・マルジェラのアイテムはプレミアがついているものもあるので、お目当ての商品がある場合には中古市場も確認してみてくださいね。
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この記事を書いた人
MODESCAPE
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