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新時代のトップデザイナー、ヴァージル・アブローとは

2018年8月9日

OFF-WHITEのブレイクからラグジュアリーの最高峰、Louis Vuittonにまで登りつめたヴァージル・アブローとは?

今、最もファッションシーンを沸かせているデザイナーの一人であるヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)。ファッションについての正式な教育を受けていない、つまり、従来のファッションの権威と無縁の彼だが、ファッションにおける権威の権化といえる、ルイヴィトン(Louis Vuitton)のメンズアーティスティックディレクターにまで登りつめてしまった。

一体なぜ、こんなことが起きているのか?
彼のこれまでのキャリアを振り返り、探ってみよう。

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建築の博士号を持ち、ファッションの正規教育は受けていない

ヴァージル・アブローは、アメリカ・イリノイ州シカゴ出身の37歳。大学院にまで進み建築を学び、建築関係の会社に職を得るも、長くは続かなかった。学生時代からファッションやカルチャーに傾倒していて、その分野でのアートディレクションに関わるチャンスを窺っていたのだとか。

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ヴァージルは、こちらも現代のファッションシーンと音楽シーン両方に多大な影響力を持つカニエ・ウエストのクリエイティブディレクターとしても知られるが、同郷だったカニエとははじめ友人関係だった。

ヴァージルのセンスを評価していたカニエが、自身のツアーに関する物販や音源のジャケットデザイン、ステージデザインを依頼するようになり、2012年にカニエが設立した事務所のクリエイティブディレクターを任せたことから、ヴァージルの手腕が世界的な関心事となる。

子供の頃から自身が影響を受けたカルチャーやストリートの空気を背景にクリエイションを行い、専門学校などでファッション教育を受けないまま一線で活躍するようになった点は、かつてファッションの世界を席巻したエディ・スリマンと共通している。また、建築の専門的教育を受けながら洋服の道に乗り換えた点は、工業デザインを学び家具デザイナーとして活動したこともあるラフ・シモンズに似ている。ラフもまた、アントワープ王立アカデミーという名門でファッションを学ぼうと門を叩くが、結果的に学校での教育は受けていない。そういえば、そんなファッションの型通りのエリートではない彼らが軒並みリスペクトしている藤原ヒロシは、ファッションと同じぐらい音楽活動に余念がないが、ヴァージル・アブローも、Flat White名義でDJとしてクラブを盛り上げていたりもする。

 

オフホワイト(OFF-WHITE)のブレイク

カニエを影から支える形だったヴァージル・アブローが一般に知れ渡ったのは、2013年以降だろう。YOUTUBEにアップロードされた、パイレックスビジョン(Pyrex Vision)という動画が口火を切った。

アップされた動画に注目したのは、パリのセレクトショップ、コレットの名物ディレクター、サラ・アンデルマンだった。動画で出演者が着用している衣装は買えるのかという問い合わせは意外だったと、ヴァージルは後に回想している。そんなリクエストに応える形でパイレックスビジョン(Pyrex Vision)はブランド化。感度の高いストリートのファッショニスタの間でたちまち人気を獲得し、ヴァージル・アブローの名前も知られる存在となっていく。そして2015SSシーズンには、満を持してオフホワイト(OFF-WHITE)をデビューさせる。パイレックスのDNAを受け継いだモダンでラグジュアリーなストリートウェアは時代を象徴する存在となり、かつてストリートを蔑んだハイエンドなブランドやその顧客も無視できないほど勢いを増すことになる。

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ラグジュアリーの開放

オフホワイト(OFF-WHITE)のブレイクと前後して、シュプリームと90年代のストリートスタイルに復活の兆しが見られたことは言うまでもない。同時に、オフホワイト(OFF-WHITE)がストリートウェアの再考という機運の恩恵を受けたことは間違いない。

一方、ファッションのパイの奪い合いが激化し、世界経済の面でも良くないニュースが続き、多くのラグジュアリーブランドは不振に喘ぐか、今良かったとしても次なる一手はどうしたものかと苦慮していた。そこで、ラグジュアリーブランドは今までの顧客に加え、より若く資金力に乏しい世代を新たなターゲットに定めることにした。

いち早くそんな空気を嗅ぎ取ったデムナ・ヴァザリアは、表面上若者のためのラグジュアリーストリートブランドであるヴェトモンをスタートしてヴァージルとともに新世代の牽引役となり、コレクションの異端児だったラフ・シモンズはメインストリームに躍り出て喝采を受けた。そうした草分け的存在に導かれ、他の多くのラグジュアリーが、プリントパーカー、スポーティなスニーカー、キャップに手を出し、その手のテイストを取り入れた新たなブランドもひっきりなしにデビューしていくことになる。

かくしてストリートウェアはもはやストリートのものではなくなり、ラグジュアリーの居場所を何%か奪い、ストリートのスタイルだけを残したラグジュアリーストリートウェアがシーンの主役になった。オフホワイト(OFF-WHITE)は、そんなラグジュアリーマーケットの開放劇において、立役者となったといえる。

即完売必至! 転売利益確実! オフホワイト(OFF-WHITE)の数々のコラボワーク

ヴァージル・アブローはコラボレーションの達人でもある。もともと、カニエのエージェンシーでのクリエイションをきっかけとして世に出た人物といえるが、仲間とコミュニケーションを取って創作するのが得意なのだろう。それだけに、オフホワイト(OFF-WHITE)とコラボしたブランドはどれも成功している。これまでに、ナイキ、イケア、ジミーチュウ、リモワといったブランドとタッグを組んでいるが、特にナイキとの協働によってリリースした全10種からなるスニーカーシリーズ、「THE TEN」の人気は特筆モノだ。

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ナイキの人気モデルから10モデルを選び、それをヴァージル流の解釈で大胆にアレンジしたラグジュアリーなスニーカーは、完売はもはや当然で、転売市場でもここ数年で最も人気のあるシリーズとなった。そもそもナイキ自体がインライン(コラボのないブランド独自アイテム)で完売を連発するブランドだが、そのプレッシャーをものともしない人気ぶりを見せつけた。ジミーチュウやリモワと言った伝統あるブランドとのコラボでも見事にらしさを発揮しつつ成功させ、その才能がストリートにしか認められないような陳腐なものではないと証明した。

ヴァージル・アブローは常々、オフホワイト(OFF-WHITE)は単なるアパレルではなく自分のアイディアを表明する手段であり、コラボワークは自分が責任のあるポジションを全うできる能力を持っていることに説得力を持たせるためだと主張してきた。その主張がついに最高の形で認められたのが、ルイヴィトン(Louis Vuitton)への招聘というわけだ。

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皮肉と喜びに満ちたルイヴィトン(Louis Vuitton)のファーストコレクション

ヴァージル・アブローによる初のルイヴィトン(Louis Vuitton)のショーは、今年6月に行われた。ショーの前に、ブランドのインスタグラムでさまざまなカラーのパックTシャツをアップしたヴァージルは、ファッションの教育を受けていないが、真っ白のTシャツとアイディアによってここまでたどり着いたということを、そのキャプションで示した。ランウェイは、最初の10体ほどはトップスからシューズ、カバンなどの小物に至るまで真っ白で統一されたルックを披露。その後は、様々なカラーを用い、時にはネオンカラーのスケルトンのPVCボストンバッグやリフレクト素材を用い、ストリート出身らしいルックも表現した。ショーに来場した観客全てにショーノートなる、ヴァージル・アブローのルイヴィトン(Louis Vuitton)に関するパンフレットを配布し、AtoZ形式で彼の定義する用語集を掲載した。そこには、「Irony:新世代の哲学」と皮肉の定義を新たにし、更にそれは「ルイヴィトンにヴァージル・アブローがいること」と説明されていた。

彼は、大手ラグジュアリーメゾン初のアフリカンアメリカンだ。たしかに、ラグジュアリーファッションという、彼らと対立してきたとも言える歴史を持つカルチャーのトップにヴァージル・アブローが君臨するということは、ファッションの歴史上最大の皮肉かもしれない。

ショーの最後、ランウェイに登場したしたヴァージル・アブローは、照れ笑いを浮かべながら観客の前を歩いた。そして最後にフロントローにいた盟友、カニエ・ウエストと熱い抱擁を交わし、共有したであろう受けた体験や抱えた葛藤などが駆け巡ったのか、二人は涙を流して喜びを分かち合った。

 

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MODESCAPE

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