ヴィンテージスタイルを基盤に独自性を融合させた「JACQUES MARIE MAGE」
数あるアイウェアブランドの中で、他とは一線を画す存在として注目を集めている「JACQUES MARIE MAGE」。文化的な背景やストーリーを楽しむことができるデザインは、アイウェアの枠を超え、もはや芸術作品と称されるほどです。
この記事では、JACQUES MARIE MAGEの芸術的なデザインが生み出される背景や独自性について、ブランドとデザイナーの紹介を交えて解説していきます。是非最後までご覧ください。
JACQUES MARIE MAGEとは?
フランス出身のデザイナーが立ち上げたラグジュアリーなアイウェアブランド「JACQUES MARIE MAGE」。ローンチから数年で、瞬く間に人気ブランドの仲間入りを果たしました。ここではブランドの概要やデザイナーについて紹介します。
ブランド概要
JACQUES MARIE MAGEはデザイナーの「ジェローム・ジャック・マリー・マージュ」氏によって立ち上げられたラグジュアリーなアイウェアブランドです。拠点をアメリカ・ロサンゼルスに置き、遊び心と芸術性を併せ持つデザインで、瞬く間に世界中のファッショニスタから注目を集めました。2025年夏には、日本初となる旗艦店が東京にオープン。ますます注目度が高まっているブランドといえます。
ブランド設立当初からJACQUES MARIE MAGEは、他ブランドとの差別化を徹底してきました。「収集する価値のあるアイウェア」をテーマに、単なるファッションアイテムではない、芸術品としてのプロダクトづくりを追求。2013年ごろからJACQUES MARIE MAGEのデザイン・開発を行い、2015年に満を持してローンチ。アイウェア業界が成熟を迎えつつある中で、あえてそのタイミングを狙い、独自のビジョンを掲げて市場に参入しました。
最新技術と伝統的な製法を融合させ、限定生産を行うことで、希少性と完成度の高さを両立。センスに優れた顧客からも人気があり「本質を見抜く人のためのアイウェア」として高く評価されています。モデル名には建築家や画家など、歴史的偉人の名前が冠されているものも多く、デザインの背景には彼らの思想やストーリーが投影されています。これはJACQUES MARIE MAGEが、単なるデザインの美しさだけでなく、そこに込められたストーリーや時代背景までをも、重視しているからです。
デザイナー紹介
出典 jacquesmariemage.com
フランス出身のジェローム氏は幼い頃から絵を描くのが好きで、特にアメコミのヒーローを描くことに夢中だったといいます。15歳になる頃にはデザインやアートの世界に強く惹かれ、パリに移り住んで本格的にその分野を学び始めました。プロダクトデザインを専攻し、卒業後はJACQUES MARIE MAGEの拠点となるロサンゼルスへ渡ります。
時は1990年代初頭、スケートボードやスノーボードといったスポーツカルチャーが全盛の時代。21歳だった彼はそのムーブメントに魅了され、ストリートブランド「SPY」にてサングラスなどのデザインを手がけるようになります。
2001年には独立し、自身のデザインスタジオを設立。「QUIKSILVER」や「BURTON」といったスポーツブランドをクライアントに持ち、ウェアから時計・ゴーグルなど幅広いアイテムのデザインを手がけました。さらに2010年には、仲間とともにフランス製高級時計ブランド「MARCH LA.B」を立ち上げ、注目を集めます。
順調にキャリアを重ねているように見える一方で、ジェローム氏の中には「お金ではなく、本当に自分のやりたいことを形にしたい」という葛藤があったといいます。その結果たどり着いたのが、自身のブランドを持つという選択。靴とアイウェアのどちらにするか悩んだ末、最も自信のある分野であるアイウェアに決め、JACQUES MARIE MAGEの立ち上げを決意しました。
特筆すべき特徴
ヴィンテージスタイル・限定生産・ストーリーや背景を感じることのできるデザインなど、JACQUES MARIE MAGEの特筆すべき特徴をまとめましたのでご紹介します。また、ブランドが行なっている環境保護活動についても解説します。

ヴィンテージスタイルの復興
JACQUES MARIE MAGEのアイウェアは、特に1950年代から1970年代のヴィンテージスタイルに強く影響を受けているといえるでしょう。この時代はアイウェアデザインにおいて革新的な変化が訪れ、ユニークで洗練されたスタイルが登場した時期です。
JACQUES MARIE MAGEは、その時代のエッセンスを現代に再解釈し、伝統的な美しさを保ちながらも新しい感覚を加えています。特に注目すべきは、クラシックでありながらも大胆なラインや角度を取り入れたフレームデザインです。これにより、古き良きヴィンテージスタイルを現代的にアレンジし、洗練された印象を与えると同時に、個性的でアート的な要素を強調しています。
例えば、1950年代のラウンド型や、1960年代の角ばったデザインなどが見受けられ、これらのスタイルは今なお多くのファッション愛好者に愛されています。
限定生産
JACQUES MARIE MAGEは極めて少量の限定生産にこだわることで、そのブランド価値を高めています。希少性は、ブランドの掲げるテーマである「ラグジュアリーの本質」を提供するための重要な要素といえるでしょう。限定生産を行うことで、アイウェアの品質をしっかりと管理することができ、より高いクオリティを追求することが可能です。
大量生産を避ける理由は単なるブランド戦略にとどまらず、すべてのアイウェアがハンドメイドで製作されていることにも関係しています。そのため、1つひとつに十分な時間と手間をかけることができ、品質を細部まで徹底的に管理することができるのです。また、すべてのフレームにはシリアルナンバーが刻印されており、顧客は自分だけの特別なアイウェアを手に入れたと実感できるでしょう。
ストーリー性のあるデザイン
各フレームには独自のストーリーがあり、それを基にデザインが作られています。 インスピレーションはアーティストや芸術家・歴史上の出来事など多岐に渡り、さまざまな事柄から得られているそう。
モデル名は実在する人物から名付けられおり、そのストーリーや背景はヴィンテージの印刷機を使って、カードに印刷されています。バーガンディ色のメガネケースとともに届けられることで、JACQUES MARIE MAGEの世界観を深く味わうことができ、この点がブランドの成功に繋がったともジェローム氏は語っています。
また、ブランドの世界観はモデルの背景だけではありません。例えば、テンプルの内側にあるドーム状のブランドロゴは、フランス第一帝政時代の紋章をモチーフにした「カメオ」という浮き彫りの技法で作られています。さらに、フレームに施された矢じり型の装飾「アローヘッド」は、ネイティブアメリカンが使っていた矢をインスパイアとし、タイムレスなクオリティを追求したデザインとして施されています。
職人による技術
「日本の職人がもつアイウェアを作る技術は最高峰だ」と語るジェローム氏。彼は年に数回日本を訪れます。それは、アイウェアを製作する工場を見学するためだったり、過去には日本の職人とともに特注のアセテート生地を作成したことも。このように、日本の職人技術に対する信頼の深さが伺えます。
その職人技と融合しているのが、貴金属を使った彫金です。パリで彫刻を学んだ彼が、その情熱をアイウェアの装飾に反映させているのです。彫金はエレガントでアーティスティックな要素を加え、JACQUES MARIE MAGEには欠かせない重要な装飾となっています。
持続可能性と環境意識
JACQUES MARIE MAGEは、ブランドとしての社会的責任を非常に重要視しており、持続可能な社会の実現や環境保護活動への支援を積極的に行っています。
具体的には、狼の保護活動団体「LWW」やイエローストーン公園財団に対して、売上の1%を常に寄付しています。この寄付を通じて、アメリカの国立公園や野生生物の保護に貢献しているのです。
ブランド理念には、単にファッションアイテムを提供するだけでなく、自分たちの声と資金で世界に貢献したいと考えが込められています。今後も環境保護と社会的責任を積極的に追求し続け、さらに貢献していく方針だそうです。
定番および人気モデル
JACQUES MARIE MAGEの人気モデルには、それぞれ独自のインスピレーションと特徴があります。特に注目されている8つのモデルをご紹介します。
ZEPHIRIN

ZEPHIRINは1950年代のクラシックなアイウェアデザインにインスパイアされたモデルで、ウェリントンシェイプと太めのフレームが特徴です。
シンプルでありながら存在感のあるデザインは、ヴィンテージ感を漂わせつつ、現代的なアプローチを加えた1品といえます。強いラインを持つフレームは顔立ちを引き立て、どんなファッションにもマッチ。洗練されたシンプルさが魅力で、日常使いにも特別な場面にも適応するユニークなモデルです。
DEALAN

アメリカを代表するレジェンドシンガー「ボブ・ディラン」が着用していたサングラスからインスパイアを得た「DEALAN」。
角ばったフレームと直線的なラインをもち、10mm厚のアセテートフレームが採用されています。スターリングシルバーが装飾されたエレガンスなデザインで、アイコニックかつ、ラグジュアリーな印象を与えます。ボリュームのあるフレームは、シンプルながらも存在感を放ち、どんなスタイルにも合う汎用性の高さが魅力。ディテールにこだわり、クラシックでありながらもモダンな感覚をしっかりと反映しています。
TAOS

アメリカンニューシネマの名作として知られる「イージー・ライダー」で主演を務めた「デニス・ホッパー」が作中でかけていたサングラスをモチーフとしています。まさしく1960年代を象徴するスクエアフレームは、モダンながらもスタイリッシュな印象に。
ブランドのアイコンである矢じりの装飾や、テンプルに施されたリベットには、ウエスタンブーツのかかとにある拍車をイメージしたディテールが採用されています。ちなみにモデル名の「TAOS」とは、デニス氏が永眠している地に由来して名付けられました。
YVES

「モードの帝王」と称された「イヴ・サンローラン」をオマージュして誕生したモデル。彼が1970年代に愛用していたサングラスをモチーフに、ボリューム感のあるデザインに仕上げられています。
バイカーのような力強さを感じさせながらも、角のない滑らかなラインが印象的。丸みを帯びたシルエットが顔にすんなりとなじみ、重厚感と柔らかさが共存する1本です。10mm厚のアセテートブロック生地を採用し、個性的でありながらも、JACQUES MARIE MAGEらしい洗練されたアイウェアとなっております。
Molino

イタリアを代表する建築家・デザイナーである「カルロ・モリーノ」から着想を得てデザインされたモデル「Molino」。フレームは大胆なエッジが際立つウェリントンタイプで、クラシカルながらも力強い存在感併せ持つ1本といえるでしょう。
タイムレスなデザインでありながら、汎用性にも優れており、知的で洗練された印象を演出。オンオフを問わず、幅広いシーンで活躍してくれます。
Fellini

「Fellini」は映画監督「フェデリコ・フェリーニ」からインスパイアされたモデルで、ヴィンテージ感が漂うウィリントンタイプのデザインが特徴です。王道ともいえる台形型のシェイプ、そして厚さのあるブローラインがこのアイウェアの魅力といえるでしょう。
JACQUES MARIE MAGEのアイコンであるアローヘッドも装飾されており、ラグジュアリーさも醸し出しています。シンプルでありながらも印象深いスタイルを求める方にぴったりです。
Jagger

2019年に登場した「Jagger」はイギリスのロックシンガー「ミック・ジャガー」の元妻であり、1970年代のファッションアイコンとして知られる「ビアンカ・ジャガー」から着想を得たモデルです。ティアドロップ型のシルエットにチタンフレームを組み合わせたデザインは、繊細さの中にラグジュアリーな雰囲気を漂わせます。
ブランドデビュー10周年を記念したコレクション「DECADE collection」では、アップデートされたJaggerが登場。メタルフレームの内側にさらにメタルリムを重ね、奥行きのある独自のシルエットに仕上げました。
Devaux

「Devaux」は、フランス革命期の将校「ピエール・デヴォー」にちなんで名付けられたモデルです。フレンチヴィンテージの雰囲気を漂わせるボリューム感のあるシルエットと、特徴的な「テレビジョンカット」と呼ばれるデザインが魅力です。これは正面レンズの外周部をブラウン管テレビの立体感を模して、斜めに削り出したスタイルで、個性的な印象を与えます。
また、このモデルはJACQUES MARIE MAGEの人気モデル「LOWY」をリプロダクトする形でリリースされました。
まとめ
最後までご覧いただきありがとうございます。JACQUES MARIE MAGEは、ヴィンテージスタイルを軸に、芸術的な要素を融合させたデザインが特徴的です。また、日本の職人による熟練した技術や限定生産、そして持続可能性への強い意識がブランドの価値をさらに高めています。個性とスタイルを表現するアイウェアブランド「JACQUES MARIE MAGE」の今後の動きにも是非注目です。
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