LOUIS VUITTONの新メンズクリエイティブディレクター、ファレル・ウィリアムスについて
音楽プロデューサー、ファッションデザイナーなど様々な肩書きを持つアメリカを代表するミュージシャンであるファレル・ウィリアムス。2023年2月LOUIS VUITTONのメンズクリエイティブディレクターに就任し、同年6月に初のコレクションが行われ、ファッション界の大きな話題となりました。
この記事ではそんなファレル・ウィリアムスのキャリア、彼の描く新たなルイ・ヴィトンについて迫っていきます。
目次
ファレル・ウィリアムスの輝かしいキャリア
ファレル・ウィリアムスは音楽業界のみならず、ファッション業界でも存在感を示していた人物です。昨今ではインフルエンサーとして世界中から注目を集めていたため、LOUIS VUITTONのメンズクリエイティブ・ディレクター就任後の初のコレクションは非常に注目されていました。
ここでは、ハイブランドであるLOUIS VUITTONのメンズクリエイティブ・ディレクターに昇り詰めたウィリアムス氏のキャリアについてみていきましょう。
全米No.1プロデューサーへ
出典 www.hiddenrsrch.com革新的な音楽で世界を彩る巨星がファレル・ランシーロ・ウィリアムスです。彼は10代の頃から音楽への情熱を注ぎ、当時の仲間と4人組ヒップホップグループS.B.I.を結成しました。しかし、S.B.I.は解散し、R&Bグループのザ・ネプチューンズを結成しました。ここから、彼の音楽プロデューサーとしての才能が開花していきます。
ザ・ネプチューンズは、革新的な音楽を生み出し、その才能は各界から絶賛されました。ジェイ・Z、スヌープ・ドッグ、ブリトニー・スピアーズ、マライア・キャリーなど、音楽界の大御所たちの楽曲制作にも参加しました。その功績は想像を絶するもので、2003年8月には全米のラジオ局で流れた音楽の43％、全英の音楽の20％がザ・ネプチューンズが手掛けた作品であるという話題も生まれました。
そして、ウィリアムス氏は2014年に最も名誉ある音楽賞であるグラミー賞を受賞するという輝かしい功績を収めました。ミュージシャン・インフルエンサーとして表舞台に
出典 www.billboard.com華やかな音楽業界を彩るアーティストでもありますが、インフルエンサーとしても大きな影響力をもっています。
2014年に発表したシングル「Happy」は、1,000万枚以上を売上げ、世界中で大ヒットしました。この楽曲が引き金となり、彼はより一層表舞台に立つようになりました。
それだけではありません、ファレル・ウィリアムスの類稀なるファッションセンスも注目を集めてきました。特に、彼のトレードマークとも言える”デカい帽子”に象徴されるハットスタイルは、彼をファッションアイコンとして支持する人々を増やしました。そして、そのファッションセンスを活かし、2014年からファッション業界とも協業を始めます。特に印象深いのは、2015年にADIDASから発売された50色のスタンスミスからなるコレクションスーパーカラーです。これ以降、彼は数10回以上もコラボアイテムを発表し、その度に話題を生み出しました。
その中でも、2017年に発表されたCHANELのトリプルコラボNMD Huは、500足限定で用意され、定価の10倍以上となる150万円近い価格で取り引きされるという熱狂を巻き起こしました。華やかな交友関係
多くの人々の視線を集めてきたファレル・ウィリアムスは、交友関係も非常に華やかです。ジェイ・Z、ビヨンセ、ジャレッド・レト、キムカーダシアン、ゼンデイヤ、レブロン・ジェームズ、NIGOなどと交友を深めています。
ミュージシャン、俳優、デザイナーなど多方面に幅広い交友関係をもっています。そして、2024年に開催されたルイヴィトンのメンズコレクションにも、多くの友人がかけつけ、話題となりました。
デザイナーとしての才能
ミュージシャンであるファレル・ウィリアムが、ディレクターとして1つのブランドのデザインを行うとなると、多くの方が気になるのはデザイナーとしての才能ではないでしょうか。
実はウィリアムス氏は、自身のブランドを持つデザイナーでもありました。そして、様々な有名ブランドとコラボも行っています。
ここでは、ウィリアムス氏のデザイナーとしての才能に焦点を当てていきます。自分自身のブランドを立ち上げる
ウィリアムス氏は自身のブランドを立ち上げた経験があります。ファッションブランド「ビリオネアボーイズクラブ」や、シューズブランド「アイスクリーム」は、そのデザイン力と独自の世界観で注目を集め、高い評価を受けています。「ビリオネアボーイズクラブ」は、KENZOのアーティスティック・ディレクターであるNIGO®氏とともに立ち上げたブランドで、その創造的なアプローチが反響を呼びました。
NIGO®氏とはファッションブランドだけではなく、ミュージックアルバムのプロデューサーなども一緒に務めています。ウィリアムス氏と共に、音楽＆ファッション業界で活躍するNIGO®氏については、こちらの記事でも紹介しています。興味のある方はぜひご覧ください。ウィリアムスのデザインは、その音楽と同様に革新的であり、常に新たな視点を提供しています。自由な発想と柔軟な感性で作り上げられた彼のコレクションは、音楽界だけでなく、ファッション業界においても多大な影響を与えています。
コラボブランド
ウィリアムス氏は主要ブランドとデザインやコラボレーションを行っており、長年にわたってファッションの経験もあります。
【アディダス オリジナルス「ファレル・ウィリアムス×NIGO®」】
出典 www.hanon-shop.comアディダスが、ウィリアムス氏とNIGO®氏の長年のパートナーシップを称えて実現したアディダスとのコラボ。2020年と2021年にそれぞれシューズやサンダルを発売しています。
【CHANELとのコラボ「Chanel Pharrell」】
出典 www.dazeddigital.com2019年にCHANELともコラボし、カプセルコレクションとして、「CHANEL PHARRELL」を発表しました。フーディやTシャツだけではなく、手書きの文字や落書きをあしらったシューズ、アクセサリー、アイウェアなどがラインナップされました。
それまでにも、ショートフィルムやランウェイなどに登場しており、CHANELとは多くのコラボレーションを実現させてきています。また、CHANELでのブランドアンバサダーを務めています。
ファレル・ウィリアムスによる新たなLOUIS VUITTON
ハイブランドであるLOUIS VUITTONのデザイナーにファレル・ウィリアムスが抜擢された理由とは何か、気になる方は多いかもしれません。しかし、LOUIS VUITTONとウィリアムス氏の付き合いはそれほど浅いものではなく、ブランドとしても次のディレクターにウィリアムス氏が最適だと判断する理由がありました。
ここではLOUIS VUITTONとウィリアムス氏の関係やウィリアムス氏による新生LOUIS VUITTONのコレクションについて触れていきます。なぜLOUIS VUITTONのデザイナーに？
ウィリアムス氏がヴィトンのデザイナーになった理由は大きく分けて2つあると考察されています。
1つ目の理由は、ファッション業界での経験をもっていたからです。ファレル・ウィリアムス氏は、ストリートウェアの世界で2つのブランド、ビリオネアボーイズクラブとアイスクリームを設立しました。彼のデザインの才能は、アディダス、ユニクロ、そしてその他の著名ブランドとの共同制作でも発揮され、長きにわたるファッション業界での成功を経験してきたのです。
そして、2つ目の理由は、前任のアブロー氏の後任として最も適正があるからだと言われています。アブロー氏の功績の1つとして、ルイ・ヴィトンのブランドを新しい層の視聴者に届けるために、多くの異なる分野のコラボレーターを組み込んだことが挙げられます。
ウィリアムス氏であれば、ヴァージル・アブローが掲げた路線をスムーズに引き継ぐことができると評価されています。また、ウィリアムス氏自身が音楽、ファッション、アート、デザインと、様々なクリエイティブな領域の才能をもっており、アブロー氏のファッションに対するアプローチや視覚芸術と似通う点を持ち併せているといわれています。
今までのLOUIS VUITTONとの関わり
出典 3rdeyedrops.files.wordpress.comウィリアムス氏とLOUIS VUITTONの関係は、2004年から始まりました。その年、当時LOUIS VUITTONのクリエイティブ・ディレクターだったマーク・ジェイコブスと共同でサングラスコレクションを発表しました。このコラボで発表された「ミリオネア」はファッションの歴史に名を刻むと言われるほど高い評価を受けました。
その後、2008年に彼はカミーユ・ミチェリと組んでファインジュエリーの新シリーズ「Blason」を発表しました。このコレクションは、ウィリアムスの高い芸術的感覚と細部へのこだわりが具現化されています。
これらの成果を通じて、ファレル・ウィリアムスはLOUIS VUITTONの歴史に大きく関わるデザイナーとなっていったのです。LOUIS VUITTONのメンズクリエイティブディレクターとして初のコレクション
出典 www.elle.com/jp
出典 senken.co.jpファレル・ウィリアムスによるLOUIS VUITTONの初コレクションは2024年春夏コレクションです。テーマは「LoVe：愛」、このコレクションは全体的にキャッチーな雰囲気で、ウィリアムス氏自身のワードローブをコレクションのアイテムで表現しています。
中でも印象的なのは、ダミエをカモフラージュ風に表現した「ダモフラージュ」です。カモフラージュ風だけではなく、原色を仕様したダミエやパールの装飾など、コレクションを特長づけるデザインとなりました。キム・カーダシアンやリアーナなども着用し、ファッションショーでも注目を集めました。
出典 prtimes.jpショーはセーヌ川に架かる橋で開かれ、ゴールドを敷き詰めた上にLOUIS VUITTONを象徴するダミエをあしらい、華やかに演出されました。さらに、ピアニストやオーケストラ、聖歌隊によるパフォーマンスなど、ウィリアムス氏のもつ音楽的センスを活かした空間を作り上げました。
ショーやライブの再生回数は10億回を超え過去最高となり、過去のヴィトンのショーには見られなかったエンターテイメント性で新しいヴィトンの一面を作り上げました。
ウィリアム氏は、インタビューの中で、コレクションの中には、アブロー氏が手掛けたアイテムも入っていると答えています。ウィリアム氏はアブロー氏の作風を踏襲しながら、新しいヴィトンを作り上げていってくれるでしょう。
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。 ヴァージル・アブローの意志を継いだ、ファレル・ウィリアムの描くルイ・ヴィトンのこれからが非常に楽しみですね。
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LOUIS VUITTONの買取についてこの記事を書いた人
MODESCAPE
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